2015年02月11日

陸続きの他人ごと

来週、宮城にいって来ます。
震災後、太平洋側の東北地方に行くのは初めてです。

きっかけは、震災復興支援のために、3月まで彼が派遣されており、私も行きたくなったから。
彼の仕事は、津波の被害にあった海のすぐそばの地域のインフラ整備の計画を進めることです。
津波の被害にあった、今ではまっさらなようなその町に、本当に新しい町を作らなくてはいけないのか、どこかもっと山手に作りなおしたほうがいいのではないか、彼も私もどうしてもそんな疑問が浮かびました。

派遣されて少し過ぎたころ、彼が私に伝えてくれたことがありました。
どうしてそこに町を作るのか、ずっと考えていたようで、そのことについて現場にいて感じたこと、考えたことを書いたテキストを見せてくれました。

そこには、その場所の文化やつながりが、海と漁業を主体にしたものであることと、それを失って新しい町を築くことは、「留まった」住民の意図する復興ではない、というようなことが書かれていたと思います。

私は、自分の想像力の無さや、思いやりの無さにショックを受けました。
そのことを聞くまで、そこにいる人たちがそれまでどんな文化やつながりを持っていたか、微塵も想像したことがなかったから。

ちょっと離れたとこから、自分の身の安全に関する情報しか仕入れず、さも正論のように色々な問題を話していたことをとても恥ずかしく思いました。

人間は、肉体さえ元気であれば、なんとでもなるというのは一理あるけども、体が元気でも、誰ともつながれず、居場所もなく、風土を失って、生きてる理由も分からなくなったら、やっぱり辛いはずですよね。
自分で死んでしまおうとする人は、肉体的な原因ばかりではないですよね?


宮城に行くというと、
「被曝しないようにね」
と言われたことがあります。

気持ちはわかります。

私は、仕事で食の安全当テーマを扱っているということもあって、食品の汚染やの数字に結構敏感な方です。
それは、相手にもわかっていたと思います。それでもそう言われました。

その言葉には、どこか軽蔑のような、差別的なものを感じました。
汚染を知ってたら行くはずない→おかしいやつ
というような。

以前の自分と同じ、
かわいそうだけど、自分とは関係ない、とにかく危険でいってはいけない土地
という認識です。

今、東北がどんな状況か、わかりますか?
どんな食品が検査され、どんな結果が出ているか、わかりますか?
気仙沼って、聞いたことあると思うけど、地図でさせますか?
そこに住んでる子供の意見、聞いたことありますか?

私は、最近まで、想像したこともなく、今も殆どわかっていません。
だから、とても知りたくなりました。
一度行ったくらいで何かわかるのかといえば、ほとんどわからないかもしれません。
でも、行ってみようと思えたのがまず、一歩目だと思っています。

危険でとにかく近寄らない、とだけ決め込んだ人たちほど、何も知らないように思います。
心配する気持ちはわかるけども、アレルギー的な毛嫌いは、差別意識につながるのではないでしょうか。

西日本、それ以南の遠い土地に住んでいるから、自分はクリーンだという前提に立ていませんか。

結果的にやることは変わらないのかもしれないけれど、
とりあえず私は、ようやくだけど、他人ごととして考えない、ということだけは決めました。


posted by 久恵真由美 at 22:33| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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